放送日:2010年11月10日
あらすじ
公式
イベント運営会社社長・三木の他殺体がオフィスで発見された。現場に落ちていた書籍の新刊案内に目を留めた右京(水谷豊)は、夭折した天才画家・有吉比登治の生涯を描いた小説本から落ちたのではないか、と推測。調べると、三木の会社は有吉の回顧展を請け負っていた。その回顧展では有吉が死の直前に引き裂いた最後の作品『晩鐘』も展示されるという。三木のオフィスを訪ねた右京と尊(及川光博)は、有吉の友人だった榊(米倉斉加年)という老人と出会う。回顧展に提供した有吉の手紙を自ら確認する榊、その作業を見た右京と尊はささやかな疑問を抱く…。
一点の名画に秘められた殺人事件の謎に右京と尊が挑む!ゲスト:米倉斉加年
ネタバレあり
- イベント運営会社社長・三木の他殺体がオフィスで発見される。
- 米沢は電話の一部の指紋が拭き取られていることを疑問に思い、右京に伝える。現場に落ちていた書籍の新刊案内に目を留めた右京は、夭折した天才画家・有吉比登治の生涯を描いた小説本から落ちたのではないかと推測。調べると、三木の会社は有吉の回顧展を請け負っていた。その回顧展では有吉が死の直前に引き裂いた最後の作品「晩鐘」も展示されるという。
- 三木のオフィスを訪ねた右京と神戸は、有吉の友人だった榊という老人と出会う。榊は回顧展に提供した有吉の手紙を自ら確認するが、オフィスに来るのは初めてなのに迷わず手紙の入った段ボールを開けたのを疑問に思う。
- 榊の部屋を訪ね、話を聞くと「有吉のことはよく覚えていない」と言う。
- 榊の部屋にテーラーの封筒があったので調べると、事件の日にスーツを新調したことが判明。また、有吉からの手紙のコピーを預かって読むと、小説では有吉の人物像が繊細で優しい青年と描かれていたが榊を見下すような言葉が見られた。
- 三木が贋作家ともめていたという匿名の通報があり、伊丹らが調べると高柳という前科のある贋作家が浮上し、高柳の行きつけのバーでもめていたという証言も出てきた。
- 白藤(回顧展のスタッフ?)に話を聞くと、絵を見つけたのは三木で、鑑定をして絵も手紙も本物と確認されたが「晩鐘」は修復に出していてまだ鑑定していないという。また、三木の会社のスタッフに聞くと、修復に出した記録がなく、スタッフも見たことがないという。
- 榊に「『晩鐘』は存在しなかったのではないか」と聞くと、「存在する」と答える。右京は「三木から口裏を合わせればあなたの個展を開くと持ち掛けたのではないか、スーツ一式を新調したのは自分の個展のためではないか」と推理をぶつけるが、榊は「『晩鐘』は存在する」と繰り返す。
- 高柳が借りていたトランクルームから「晩鐘」の贋作が発見される。それは引き裂かれていないが、鑑定してもらうと「本物」と判定。
- 角田が「晩鐘」を見て、「鐘が描かれていないのになぜ『晩鐘』なのか」と疑問を口にすると、右京は何か思い付く。
- 回顧展当日。「晩鐘」の前にスーツを着てたたずむ榊に話し掛ける。「うそをついたのは有吉、彼は最後にどうしてもあなたに会いたかった、最後の絵を見てもらいたかった、『すぐに来てくれ』という電報1つで飛んで行っただろうに皮肉屋で尊大な彼は『最後の絵を引き裂いた』とうそを書いて飛んでくるよう仕向けた」と指摘すると、榊は「有吉は自分が着くまで必死に待っていたが間に合わなかった」と認め、三木を殺したことを自白。「スーツを買った後発売された本を読んで有吉が本当に絵を引き裂いたことになっているのを読んで驚いた、それで三木のオフィスに向かい『晩鐘は引き裂かれていないと公表する』と言ったが三木は『本物を切り裂いて傷に時代を付けるだけで鑑定してもわからない、手紙にも引き裂いたと書いてあるしぼけたと思われるだけ、晩鐘は引き裂かれて初めて完成する』と相手にされなかったため殺した、警察に通報しようとしたが教会の鐘の音を聞いて思いとどまった(有吉の別荘では近くの教会で夕方に鐘を鳴らしていたが、偶然鐘の音を聞いて『個展が開けたら互いに入場券のもぎりをしよう』と約束したことを思い出し、贋作家の手にある晩鐘が無事に戻り飾られるのを見届けなければならないと思った)」とのこと。そのため、三木が贋作家ともめていたと匿名で通報したという。
- 榊は伊丹らに連行される。白藤は「あの絵のせいで1人の人間が人を殺した、引き裂かれた絵よりこっちの方がよっぽど宣伝になる」と宣伝に利用しようとするが、右京は「誰かの演出や話題性で本当の名画が生まれるとは思わない、絵の価値は見た人が決める」と思いを口にする。
感想/気になる点など
- 北之口秀一が著者。
- 「箱が3つあったが榊は尋ねることなく迷わず箱を選んだ、初めて来たのにどうしてあの箱に手紙が入っているのがわかったのか」って、もともと榊があの箱に入れて保管してたという可能性もあるわけで、それだけで疑うのもどうかと。
キャスト
水谷豊:杉下右京
及川光博:神戸尊
益戸育江(高樹沙耶):宮部たまき
川原和久:伊丹憲一
山西惇:角田六郎
六角精児:米沢守
山中崇史(山中たかシ):芹沢慶二
小野了:中園照生
志水正義:大木長十郎
久保田龍吉:小松真琴
米倉斉加年:榊隆平(大蔵画塾講師、画家)
貴山侑哉:三木昌弘(三木プランニング代表取締役)
柄沢次郎:白藤譲(回顧展会場のスタッフ?)
建みさと:平野雅子(三木プランニング アシスタント)
水谷百輔:有吉比登治(夭折の天才画家)
島嵜寿:榊隆平(青年期)
卜字たかお:江頭(大蔵画塾)
藏内秀樹:山下(銀座の画廊の店主)
関川慎二:矢部(城南芸大教授)
荒谷清水:高柳元(前科のある贋作家)
岡田啓壱:銀座山形屋店員
新虎幸明:三木プランニング社員
ミシェル:有吉の絵のモデル(アメリカ人の少女)
主な複数回出演者
- 柄沢次郎は石場大善役で相棒5 第9話「殺人ワインセラー」に出演。
- 卜字たかおは釣り人役で相棒3 第14話「薔薇と口紅」に出演。
- 藏内秀樹は孔雀堂(化粧品屋)店主役で相棒3 第14話「薔薇と口紅」、阿久津喜夫役で相棒5 第19話「殺人シネマ」に出演。
- 岡田啓壱はベルプラザホテル従業員役で相棒8 第15話「狙われた刑事」に出演。
- 新虎幸明は多数出演。
ロケ地
劇中の場所 | 撮影場所 |
---|---|
榊隆平がスーツを新調した店 | 銀座山形屋 銀座店[HP] |
石原記念美術館(右京とたまきが見に行った美術館) | 府中市美術館[HP] |
有吉比登治が療養していた別荘 | 軽井沢タリアセン(軽井沢町 睡鳩荘 旧朝吹山荘)[HP][地図] |
三木プランニングを出て右京と神戸が歩いた道 | 居留地通り(聖路加国際病院前)[地図] |
大蔵画塾 | 正剛芸術研究所[HP] |
大蔵画塾を出て右京と神戸が歩いた道 | 赤堤1丁目の道(山下駅の少し北)[地図] |
榊宅 | 入間市の一軒家0903 |
右京が榊隆平について話を聞いた画廊 | シルクランド画廊[HP] |
榊隆平が本を読んだ店 | 喫茶店バンフ[ロケ地情報][地図] |
南急エージェンシー(白藤譲に最初に話を聞いた場所) | 富士ソフト秋葉原ビル[地図] |
城南芸術大学(外観のみ?) | 東京芸術大学[HP][地図] |
東京アートミュージアム(回顧展の会場) | 東京都現代美術館[HP] |
三木プランニングで聞こえた鐘(の映像) | 聖路加国際大学 ルカ聖堂の鐘[地図] |
<撮影場所ごとのまとめ>
銀座山形屋 銀座店[HP]:榊隆平がスーツを新調した店
府中市美術館[HP]:石原記念美術館(右京とたまきが見に行った美術館)
軽井沢タリアセン(軽井沢町 睡鳩荘 旧朝吹山荘)[HP]:有吉比登治が療養していた別荘
居留地通り(聖路加国際病院前):三木プランニングを出て右京と神戸が歩いた道
正剛芸術研究所[HP]:大蔵画塾
赤堤1丁目の道(山下駅の少し北):大蔵画塾を出て右京と神戸が歩いた道
入間市の一軒家0903:榊宅
シルクランド画廊[HP]:右京が榊隆平について話を聞いた画廊
喫茶店バンフ[ロケ地情報]:榊隆平が本を読んだ店
富士ソフト秋葉原ビル:南急エージェンシー(白藤譲に最初に話を聞いた場所)
東京芸術大学[HP]:城南芸術大学(外観のみ?)
東京都現代美術館[HP]:東京アートミュージアム(回顧展の会場)
聖路加国際大学 ルカ聖堂の鐘:三木プランニングで聞こえた鐘(の映像)
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