香川県のゲーム条例のパブコメ「原本」開示

KSB瀬戸内海放送の記者が情報公開請求して、原本が開示されたようです。

ゲーム条例のパブコメ「原本」が開示 多数を占めた賛成意見「全く同じ文章」が何パターンも 香川 | KSBニュース | KSB瀬戸内海放送
 4月1日に施行された香川県の「ネット・ゲーム依存症対策条例」についてです。県民や事業者に条例について意見を募った「パブリックコメント」はこれまで「概要版」しか公開されていませんでした。KSBの記者が情報公開請求した意見の「原本」が13日…

(記者)
「現在、寄せられた意見の仕分けをしているんですが、メールで寄せられた賛成意見にはいくつかのパターンがあることが分かりました。同じものを重ねています。例えばこちら。『条例通過により明るい未来を期待して賛成します。賛同します』といったほぼ同じ文言の、1行だけの文章が多く寄せられています」

 KSBの集計によると「皆の意識が高まればいい」という内容が173通、「明るい未来を期待して…」が140通、「ネット、ゲームが子供達に与える影響様々ですので、賛成」が136通と、特に多くなっています。

(記者)
「こちら、メールで寄せられた意見なんですが、パブリックコメントへの意見賛成いたします。という全く同じ文面、改行のスペースまで同じのものがたくさんあります。送信日時を見てみますと、2月1日の11時21分、21分、22分、22分、23分…と、短い時間に相次いで送信されていることが分かります」

「メールで寄せられた賛成意見」と言っていますが、差出人は「香川県 ご意見・お問い合わせページ」となっており、ホームページから投稿されたもの、の間違いでしょうね。
そして、映像で確認できる[ADDR]が全て「192.168.7.21」だったため、「(サーバーと)同じLAN内から送られたものではないか」という疑惑が持ち上がっています。

香川県、ネット・ゲーム規制条例のパブコメを地元メディアに全件公開 記載IPアドレスに疑問の声も
香川県議会が「ネット・ゲーム依存症対策条例」に対するパブリックコメントの全意見を、地元メディアに開示した。資料に記載されたIPアドレスを巡り、一部で「県議会内部から複数の意見が送られたのではないか」と疑問の声が上がっている。

 この「192.168.7.21」は、一つの組織内でPCを個別に識別するプライベートIPアドレスだと推測できる。Twitter上では香川県議会の内部から送られたパブリックコメントではないかとの声も上がっているが、プライベートIPアドレスが表示される理由は複数考えられるため、同じ建物内から送られた意見だと現時点で断定はできない。

でも、これはどうにも納得できません。
「香川県 ご意見・お問い合わせページ」は香川県のホームページに設置されたページでしょうが、そこに「サーバーと同じLAN内にある端末」からアクセスしたとして、プライベートアドレスが記録されるのでしょうか?
外部のページにアクセスしているでしょうから、グローバルアドレスが記録されるのではないかと思うのですが。
また、[USERAGENT]が違うものもあり、同じ端末で同じ人がやったのなら同じブラウザを使うのではないかという気がします。
これについては「反対意見のIPアドレスはどうなっているか」を確認して、それも「192.168.7.21」であれば、「同じLAN内から送られたものという証拠にはならない」と言えると思いますが。
考えられるのは、「ホームページで投稿を受け付ける」→「その内容をメールとして香川県のサーバーから香川県のサーバーに飛ばす」という段取りになっているから、でしょうか。

※追記
続報が出ていました。

ゲーム条例の賛成意見 複数の「雛形」を使い回してご意見箱から連続投稿か 香川 | KSBニュース | KSB瀬戸内海放送
 香川県のゲーム依存症対策条例について県民から寄せられた「パブリックコメント」の賛成意見に、同じ文言が多く使われていた問題です。賛成意見のほとんどが議会ホームページの「ご意見箱」から送られたものでした。さらに分析を進めると、複数パターンあ…
香川ゲーム条例、パブコメ原本を入手 賛成意見「大半が同じ日に投稿」「不自然な日本語」――あらためて見えた“異常”内容
パブリックコメントを巡る“不正”疑惑をはじめ、条例施行後もさまざまな批判や疑念が持ち上がっている「香川県ネット・ゲーム依存症対策条例」。パブコメの不自然な点については既に、KSB瀬戸内海放送や朝日新聞などが原本を入手し検証を行っていますが、編集部でも4月23日にようやくパブコメ…

やっぱり「192.168.7.21」というのは「ご意見箱」からの投稿で、反対意見でもそのIPアドレスのものがあったとのことです。
でも、同じ内容で(誤字も同じで)繰り返し投稿されていたり、特定の日に集中的に投稿されていたり、疑わしい内容であることに代わりはないようです。
ちなみに、https://nlab.itmedia.co.jp/nl/articles/2004/25/news026.htmlでは原本が公開されています。興味がある方はご覧ください。

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