昨日、高校野球で「インフィールドフライを落球し3塁ランナーが生還してサヨナラ」というのがあったようで。
それで思い出したのが2015年の試合。カープ対ジャイアンツ、同点の9回裏、1死満塁で代打小窪という場面。
同点の9回、1死満塁と攻めた。代打小窪の打球は、捕手前に高々と舞い上がった。丹波三塁塁審がインフィールドフライを宣告。三飛が記録された打球は三塁手村田と一塁手フランシスコがお見合いし、グラウンドに転がった。ハーフウエーの三塁走者野間は、捕球ミスと同時に本塁にスタート。白球を拾ったフランシスコが本塁を踏み、一塁転送の構えを見せる間に、野間は本塁を踏んだ。責任審判の丹波塁審は「ホームはタッグ(タッチ)プレーが必要でした。(走者が)先にホームを踏んだ」と説明。巨人原監督が抗議に出るなど、しばらく球場は騒然とするも、記録は三塁失策。広島の今季初のサヨナラ勝利で幕は下りた。
珍しい幕切れの立役者となった野間は、三塁塁審の宣告が耳に入っていなかった。「行っちゃえと思った。(三塁塁審の宣告は)聞こえていない。球審を見ていたので。落ちたから走った」。本塁を踏んでも「何が起こったの? と思った」と笑った。フランシスコからタッチされていれば併殺で延長戦突入。暴走にもなり得たプレーが勝利につながり、喜びを爆発させた。
これ、ファーストフランシスコもサード村田も、3塁ランナー野間も「インフィールドフライが宣告された」とは認識していなかったんですよね。
3塁塁審はインフィールドフライを宣告しましたがランナーや内野手よりも後ろでジェスチャーは見えず、声も歓声にかき消される。そして球審は高く上がったボールを見上げてインフィールドフライを宣告せず。
なので結果的にサヨナラにはなりましたが、球審がきちんと宣告していれば起きなかった(と思われる)プレー。
試合後、審判員が状況を説明した。インフィールドフライを宣告した三塁塁審・丹波(審判員歴23年)は「明らかなインフィールドフライ。落ちてフェアゾーンで捕ったのでフェア。落ちてフランシスコが確保した時点で打者はアウト。あとはタッチプレー。(球審に)混乱もあったと思う」と話した。球審・福家(同13年)は「僕がもっとうまく選手に伝えていたらスムーズにいけた。もっと分かりやすくやっていれば…」と反省の言葉を口にした。
球審は「僕がもっとうまく選手に伝えていたらスムーズにいけた。もっと分かりやすくやっていれば」と言ったようですが、わかりやすくも何もない。
そもそも自分はインフィールドフライと宣告(認識)していなかったくせに。
野間がアウトと宣告され、3塁コーチの石井琢朗や緒方監督が抗議しても球審は認めなかったのが、3塁塁審が加わっておそらく「インフィールドフライを宣告していたから野間をアウトにするにはタッチが必要」と言われてようやく野間の生還を認めたくせに。
フライが落ちてフランシスコが拾う→球審はセーフ(フェア)のジェスチャー
フランシスコがホームを踏む→球審は(野間に対して)アウトのジェスチャー
だったのに、「アウトの宣告は打者に対するものだった」とかいう言い訳もしていた記憶。
それが正しければ打球がフェアになった時点でアウトを宣告すべきなのに。
本当に、審判員は威厳とか何とか言うけど、ミスを認めるところから始めるべき、という思いを強くした出来事です。
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