放送日:2023年11月22日
あらすじ
公式
あの名探偵が再び登場!
令嬢を匿う理由とは…!?『特命係の杉下右京(水谷豊)』を名指しで、匿名の情報提供がある。それは、「17年前に起きた当時5歳の少女の誘拐事件の犯人は殺された」という投書だった。問題の事件は、老舗デパート蔵本屋の令嬢・里紗(潤花)が睡眠薬で眠らされて連れ去られた経緯から、週刊誌が“眠り姫誘拐事件”と煽り、世間の耳目を集めた事件だった。結局、被害者の少女はすぐに救出され、犯人は投身自殺を遂げるという幕切れだったが、今回の情報提供は、その顛末に一石を投じるものだった。挑戦状とも取れる投稿を受け、捜査に乗り出した右京は、薫(寺脇康文)と共に蔵本屋の関係者のもとを訪れる。と、一族は丁度、里紗の婚約発表を大々的に行うために顔を揃えていた。しかし、会場のホテルでは、肝心の里紗が、何者かの手引きで会場を抜け出し、姿を消すという騒動が起きていた。防犯カメラの映像から、里紗の脱出を手助けしたのが、特命係と浅からぬ因縁がある私立探偵の矢木(高橋克実)だと気づいた右京と薫は、早速、彼の事務所を訪れるが…!?
かつての誘拐被害者が今度は自ら失踪
その背後で“名探偵・マーロウ矢木”が暗躍!?
眠り姫の真相が時を超えて明かされる!ゲスト:高橋克実 潤花
ネタバレあり
- 矢木がひそかに蔵本里紗をホテルから連れ出す。
- 警視庁の情報提供ホームに特命係(右京)宛てで「眠り姫事件(17年前に蔵本屋社長の孫娘が誘拐された事件)の犯人は殺された、至急真相を解明されたし」というものが届き右京と亀山は捜査に乗り出す。
- 右京と亀山が蔵本家と黒崎家の婚約披露宴の会場へ行くと、蔵本幸次郎(蔵本屋社長)が誘拐などと口走っているのを聞いて家政婦の瀬戸路子に話を聞くと蔵本里紗が行方不明になっているというが里紗の父親の慎吾は「いなくなったのは2時間前だが本人から連絡があった」という。
- 右京は「何者かの協力があったのでは」と考えてホテル内を調べると逃げた痕跡を発見。監視カメラの映像を確認すると蔵本里紗がホテルから出ていく姿が確認されるが一緒にいる男に見覚えがありチャンドラー探偵社(矢木明の事務所)を訪ねる。右京はそこでホテルの館内図を見つけて蔵本里紗を連れ出した理由を尋ねるが「(ホテルの館内図があるのは)以前浮気調査で行ったから」とごまかす。
- 右京と亀山は矢木を尾行するが途中でまかれる。
- 矢木は蔵本里紗に食事を届ける。
- 右京と亀山が蔵本家に行って瀬戸路子に話を聞くと「蔵本里紗は事件後外出を恐れて家にこもるようになった、事件前は発表会でオーロラ姫を演じるんだと張り切っていたのにバレエもやめてしまった」という。
- 右京が「そんな状態なのに婚約することになったのが不思議」と聞くと蔵本慎吾は「父の意向、全ては蔵本家の後継ぎのため、本人も同意したがこの縁談が決まれば私を社長にすると言われたこともあって無理させたと反省している、1週間前に黒崎堂にあいさつに行った時に体調を崩した」と答える。また、矢木の写真を見せるが知らないという。
- 蔵本啓介は「慎吾は誘拐犯から里紗を助けたってだけでちゃっかりうちに入り込んだがそれも怪しい、1人で監禁場所を見つけるなんて出来過ぎだ」と話す。
- 水田仁を知る人物に話を聞くと、事件の2日前に矢木を連想させる男が訪ねてきたという。
- 矢木が何者かに襲われて搬送される(実は亀山が矢木の尾行をしていて亀山の目の前で襲われた)。右京は「17年前の誘拐事件、昨日の失踪騒ぎ、今夜の殺人未遂、この全てに関わっているが何が起きているのか」と聞くが矢木は答えず。
- 亀山が言うには矢木はメモを持っていたが犯人が持ち去った様子もなかったため矢木の帽子を調べると中からメモ(「17年前の父親の罪をバラされたくなければこの場所に1人で来い」という内容)が出てくる。
- 右京と亀山は矢木と蔵本慎吾をバーに呼び出して話をする(蔵本慎吾の部屋にあったグラスから蔵本慎吾がその店の常連であると突き止めた)。「メモはおそらく蔵本里紗に送られたもので矢木が代わりに行って襲われた、つまり17年前に慎吾は何らかの秘密を抱えていたがここへ来て里紗が脅迫を受けた、里紗を安全な場所にかくまうために失踪を装って矢木が連れ出した」と指摘すると、蔵本慎吾は「17年前に矢木は社長に依頼されて身辺調査のために私に近づいてきた、その頃水田仁が現れて『歩美の別れた夫が里紗を取り戻すと脅している、護衛をつけるから彼女の生活パターンを教えてくれ』と聞かれて教えた、誘拐事件が発生して矢木(探偵であることに薄々気付いていた)に水田仁の居場所を聞いて里紗を助け出した、私のせいで里紗が危ない目に遭ったというのが私の罪」と明かす。しかし3日前に里紗に「父親が犯人に情報を流したことを公表されたくなければ婚約発表を中止しろ」とメールが届き、さらに当日に「従わなければお前を殺す」と届いたため矢木が連れ出したのだった。また、17年前に廃ビルで廃材を投げつけられたと言ったが水田仁は肩が上がらなかったため別人であると推理。
- 時が経って何か思い出したかもしれないと里紗(チャンドラー探偵社の隠し部屋にかくまっていた)に話を聞くと、里紗は「誘拐犯ともう1人の男が言い争う声を思い出した、記憶がよみがえったきっかけは自分でもよくわからない」と話す。
- 右京と亀山は黒崎堂へ行き、里紗が当時のことを思い出して気分が悪くなった時のことを聞くと、厨房でよもぎ(黒崎堂独自のもの)を煮ていたということで、右京は「つながった」と言う。
- 関係者を集め、里紗がよもぎの匂いをかいで17年前のことを思い出したことから黒崎弘が犯人(当時蔵本屋が黒崎堂との取引を減らしていて恨んでいたことから動機あり、身代金要求書に汚れが付着していたがよもぎの成分が検出されている)と指摘。途中で黒崎弘はやめようと言ったことで水田仁ともめて突き落としたことや里紗への脅迫などを認める。
- 矢木に「例の情報提供は里紗では?」と聞くと認める(里紗は慎吾から特命係の話を聞いており一縷の望みをかけて送った)。
眠り姫事件の顛末
蔵本里紗は運転手に扮した男に連れ去られたが本物の運転手(今井慎吾)が近所を捜索して廃ビルの前に見慣れない車を見つけて建物内部を調べたら蔵本里紗を発見して助け出した。
その後現場に駆け付けた捜査員が水田仁の遺体を発見(転落死、近くに身代金要求書が落ちていたため誘拐犯と断定)。水田仁は蔵本屋の元従業員で事件の2カ月前に使い込みがバレて解雇されていた。
蔵本里紗の母親(歩美)は当時シングルマザーでその後今井慎吾と再婚。
矢木明(高橋克実)は相棒5 第10話 「名探偵登場」、相棒10 第11話 「名探偵再登場」で登場。
感想/気になる点など
- 「名探偵登場」で事件が解決したのは2006年12月15日。その事件まではつけがたまっていたのでその事件後に「身辺調査」を受けたと考えるのが自然というか、矢木はその事件の話をしているので事件後ということになるけど、「17年前」と言うからには「眠り姫事件」は2006年に発生していると思われ、「身辺調査」を依頼されてから2週間で調べ上げて仲良くなっちゃったの? それとも、前金の払いは渋くてつけは返せなかっただけで実は並行して調査していた? 当時は暇そうでしたが。 ※追記 17年前の書類では2006年11月にヨモギを調べた記録が。というか、あの紙には黒崎弘の指紋は付いてなかったの?
- 「人を傷つけてまで守るべきものなどこの世にはない」って正論っぽく聞こえるけど、正当防衛はどうなるのか。「それは当然別」と言うなら、「この世にない」ってことはないのでは?
- 今週の東映東京撮影所。右京と亀山が矢木を尾行していて煙を浴びる少し前に上った階段はシーズン7 第16話 「髪を切られた女」でプロデューサーに話を聞きながら上った階段。
キャスト
水谷豊:杉下右京
寺脇康文:亀山薫
森口瑤子:小出茉梨
鈴木砂羽:亀山美和子
川原和久:伊丹憲一
山中崇史:芹沢慶二
山西惇:角田六郎
田中隆三:益子桑栄
篠原ゆき子:出雲麗音
高橋克実:矢木明(チャンドラー探偵社 探偵)
佐伯新:蔵本慎吾(里紗の(義理の)父親(17年前は蔵本家の運転手、当時は今井))
潤花:蔵本里紗(17年前の誘拐事件の被害者)
諏訪太朗:黒崎弘(黒崎堂 店主)
和泉ちぬ:瀬戸路子(蔵本家の家政婦)
石田登星:蔵本啓介(蔵本家の長男、里紗のおじ)
花王おさむ:蔵本幸次郎(蔵本屋 社長、里紗の祖父)
三浦大和:黒崎潤也(弘の息子)
多田昌史:水田仁(17年前に蔵本里紗を誘拐した男)
吉川勝雄(白井勝雄):17年前の事件の刑事
菅野久夫:水田仁を知る人物
織田光:蔵本家の執事?
井手規愛:尾行中の右京と亀山が通った時に煙を出すよう指示した人
斉木きょうこ:尾行中の右京と亀山が通った時に煙を出した人(おそらく)
吉田春菜:
佐藤太三夫:BAR Verma マスター
磯村アメリ:蔵本里紗(17年前)
主な複数回出演者
- 矢木明(高橋克実)は相棒5 第10話 「名探偵登場」、相棒10 第11話 「名探偵再登場」で登場。
- 佐伯新は工藤慎治(彩子の再婚相手)役で相棒9 第11話 「死に過ぎた男」、相馬和義(速水の高校からの友人)役で相棒19 第15話 「薔薇と髭の不運」に出演。
- 諏訪太朗は浅井至(美術担当)役で相棒7 第16話 「髪を切られた女」、村井健三(村井ハイツ小平の大家)役で相棒15 第6話 「嘘吐き」、木村修一(溝口の弁護士)役で相棒18 第11話 「ブラックアウト」、吉村隆明(鎌田が殺されるところを目撃したホームレス)役で相棒19 第11話 「オマエニツミハ」に出演。
- 和泉ちぬは本村美千代(新たに選出された裁判員)役で相棒6 第1話 「複眼の法廷」、今宮の近所の人役で相棒8 第1話 「カナリアの娘」に出演。
- 石田登星は御手洗眞治(律子の現夫、泰彦の次男)役で相棒5 第1話 「杉下右京 最初の事件」に出演。
- 花王おさむは竹内(善楓会 施設長)役で相棒8 第9話 「仮釈放」、加藤(教授)役で相棒12 第2話 「殺人の定理」、島田(以前里中運輸の長距離トラックに乗務)役で相棒15 第17話 「ラストワーク」、三宅隆史(峯尾児童園 園長)役で相棒21 第16話 「女神」に出演。
ロケ地
劇中の場所 | 撮影場所 |
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蔵本里紗の婚約披露宴を行う予定だったホテル | ヒルトン東京ベイ[HP] |
チャンドラー探偵社が入っている建物 | 伊勢佐木町センタービル[地図] |
右京と亀山が矢木を尾行していて煙を浴びた場所 | 東映東京撮影所 GスタジオとNo.3ステージの間[地図] |
17年前に蔵本里紗が監禁された廃ビル | ピースタジオ AQUASTUDIO[HP] |
蔵本邸 | 大森武蔵野苑[ロケ地情報] |
矢木の写真を撮った場所 | 長者町7丁目の道(伊勢佐木町センタービル前)[地図] |
矢木が襲われた場所 | 船橋漁港[ロケ地情報][地図] |
矢木が運ばれた病院 | プラネアール 谷原病院スタジオ[HP]<プラネアール谷原スタジオ> |
BAR Verma(矢木と蔵本慎吾を呼び出したバー) | the TRAD[HP] |
17年前に水田仁が今井慎吾からいろいろ聞き出した場所 | 日本堤2丁目の駐車場[地図] |
ラストで歩きながら話をした場所 | 航空公園[HP][地図] |
<撮影場所ごとのまとめ>
ヒルトン東京ベイ[HP]:蔵本里紗の婚約披露宴を行う予定だったホテル
伊勢佐木町センタービル:チャンドラー探偵社が入っている建物
東映東京撮影所[当ブログの記事]:右京と亀山が矢木を尾行していて煙を浴びた場所
ピースタジオ AQUASTUDIO[HP]:17年前に蔵本里紗が監禁された廃ビル
大森武蔵野苑[ロケ地情報]:蔵本邸
長者町7丁目の道(伊勢佐木町センタービル前):矢木の写真を撮った場所
船橋漁港:矢木が襲われた場所
プラネアール 谷原病院スタジオ[HP]<プラネアール谷原スタジオ>:矢木が運ばれた病院
the TRAD[HP]:BAR Verma(矢木と蔵本慎吾を呼び出したバー)
日本堤2丁目の駐車場:17年前に水田仁が今井慎吾からいろいろ聞き出した場所
所沢航空記念公園(航空公園)[HP]:ラストで歩きながら話をした場所
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