「自力優勝消滅」は無意味な事象なのか?

少し前にベイスターズやタイガースの自力優勝がなくなり、ニュース記事にもそのような見出しが出たのですが、それに対して「自力優勝の可能性は『残り試合全勝』というあり得ない仮定の下で出しているので現実味がない(からそれで騒いでも意味ない)」とか「翌日上位チームが負ければ復活することもある」とか、ことさら気にするようなことではないと主張する人を見掛けました。
そもそも「自力優勝の可能性がある」とは、「あるチームが残り試合を全勝すれば他のチームの結果がどうであっても優勝できる」という状況であり、逆に「自力優勝の可能性がない」とは、「あるチームが残り試合を全勝してもそのチームとの直接対決以外の試合で全勝すれば優勝する(上位になる)チームがある」という状況です。

確かに残り40試合もある状況で「残り試合全勝」というのは無茶な仮定です。
ここで見方を変えて、ある2チーム間で、

  • 残り試合数が同じになるまで、残り試合が多いチームは全勝と仮定
  • その上で下位チームが上位チームとの直接対決で全勝しても追い抜けない

というのが、「自力優勝の可能性がない」という状況になります。
今の時期では直接対決以外で30試合とか残っているわけで、その結果次第でどうなるかはわからないわけですが、ひとまず「直接対決を全勝しても追い抜けないくらいの差が開いている」という状況なわけです。
その直接対決が残り3試合なのか10試合あるのかで意味合いも変わってきますし、「残り試合数が同じになるまで、残り試合が多いチームは全勝」という仮定は残るので、残り試合数に大きな差がある場合には、残り試合数が多いチームの方が有利な結果になります。
現在のセ・リーグではカープが残り試合数が一番多く、そういう意味では「自力優勝の可能性」という点だけ見て騒いでも仕方ないと思いますが、上位チームの方が残り試合数が少ないのに下位チームの自力優勝の可能性がない場合にはより厳しい状況だということです。
また、直接対決が全て終われば、同率になる場合を除けば必然的にどちらかの自力優勝の可能性はなくなるので、これもまたどちらが有利と一概に言えなくなります。

要するに、何が言いたいかというと、「自力優勝消滅」というのは状況次第で意味合いが違ってくるが、「直接対決を全勝しても追い抜けないくらいの差が開いている」という状況ではある、ということです。

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