放送日:2005年2月2日
あらすじ
公式
巡査殺害事件に疑問を抱く右京。
周囲とは裏腹に自殺説を唱えるが、その裏には…!?勤勉な勤務態度で近隣住民からも信頼を得ていた交番勤務の長谷川巡査(江藤潤)が、トカレフで腹部を撃たれ殉職した。事件を聞いた右京(水谷豊)は、犯人が凶器を現場に残していったことに疑問を抱く。鑑識の米沢(六角精児)よると、トカレフに指紋はなかったとのこと。犯人は手袋をしていたか、指紋を拭き取ったか…。さらに右京は引金に糸くずがついていたことを聞き、疑問を抱き…。
犯行があったころ、現場近くで前科があり、長谷川に逮捕されたことがある阿部(武野功雄)が目撃されていた。さらに3日前、長谷川は阿部に職務質問していたことも判明。そのとき阿部はなぜか逃亡、梅乃(披岸喜美子)にぶつかり、転倒した梅乃は病院で死亡したらしい。捜査一課では過失致死の疑いで阿部の行方を追う。
ひとり米沢と事件を調べていた右京は、銃がかなりの至近距離から発射されていた証拠を見せられる。右京はまた何やら考えて…。
美和子(鈴木砂羽)から阿部が容疑者として浮上していることを聞かされた薫(寺脇康文)は不審を抱く。阿部は確か長谷川の葬儀に顔を出していたが、容疑者が被害者の葬儀に来るだろうか。
長谷川は威嚇射撃をした銃を手にしたまま死亡、弾丸は地面にめり込んでいたという。米沢から話を聞いた右京はさらに疑問を深める。近くにいた犯人に対し、銃を下に向けて威嚇などするだろうか。右京と薫、ともに事件に疑問を抱いた2人は、例によって勝手に捜査に乗り出す。長谷川の上司だった茶畑(山崎清介)によると、名前を名乗らない男から通報があったらしい。また、梅乃が倒されたとき、長谷川は追跡をやめて梅乃を介抱したとか。その後も梅乃にずっと付き添うなど、いかにも住民に慕われた長谷川らしい。目撃者の話によると、長谷川はしきりに梅乃に謝っていたという。
美和子のもとに梅乃の遺族がやってきた。長谷川が詫びの手紙を添えて通帳と印鑑を送ってきたという。遺族から記事にして欲しいと言われた美和子はまずは薫に報告。なかなかの美談だが、手紙を見た右京は「まるで遺書のようです」と言う。阿部が逮捕された。過失致死から長谷川殺しの容疑者として扱われる中、右京らは阿部と接見。阿部は自らを逮捕した長谷川を恨むどころか、その後もまともに扱ってくれたのは長谷川だけ、と絶大な信頼を寄せていた。事件を目撃し、通報してきたのも実は阿部。しかし、阿部が見たときには犯人は長谷川を撃って逃亡したあと、長谷川は苦しみながら銃を地面に撃って倒れたという。
やはり威嚇射撃ではなかった。右京は再び茶畑を訪ねると、長谷川は自殺だったのでは?と大胆な持論を明らかにする。ならば、その動機は?
ネタバレあり
- 交番勤務の長谷川巡査がトカレフで腹部を撃たれ殉職。葬儀に亀山も参席。美和子はそこで阿部貴三郎を目撃。
- 右京は鑑識で米沢に証拠を見せてもらい、引金に糸くずがついていたことに疑問を抱く。
- 長谷川が死んだ頃、阿部が目撃されていたことがわかり、長谷川が阿部に職務質問した際に阿部は逃げ、おばあさん(梅乃)にぶつかって梅乃は病院で死亡したとのこと。
- 右京は米沢から、長谷川が至近距離から撃たれたということも教えてもらう。
- 阿部が容疑者と知った美和子は、亀山に阿部が葬儀に来ていたことを伝える。
- 右京は長谷川は威嚇射撃をした銃を手にしたまま死亡、弾丸は地面にめり込んでいたという話も聞き、近くにいた犯人に威嚇射撃をするのだろうかと疑問に思う。
- 右京と亀山は合流して捜査に乗り出す。長谷川の上司だった茶畑に話を聞くと、梅乃が倒れた時、長谷川は阿部の追跡をやめて介抱し、病院まで付き添ったらしい。目撃者に確認すると、長谷川は梅乃に謝っていたとのこと。
- 梅乃の遺族から美和子に連絡があり、長谷川が詫びの手紙を添えて通帳と印鑑を送ってきたという。それを記事にしてほしいと頼まれたが、亀山に報告。手紙を見た右京は「まるで遺書のようです」と言う。
- 伊丹らが阿部を逮捕。取り調べで阿部は「(逃げてる時に)誰とぶつかったかなんて覚えていない、(長谷川のことも)撃っていない」と否認。
- 右京と亀山は阿部と接見。阿部は職務質問されて反射的に逃げた、自分がぶつかって倒れた人が死んだと聞いて出頭しようとして交番の近くにいたという。また、何度も逮捕されたが長谷川だけがまともに扱ってくれた、だから葬式にも行ったという。また、長谷川が撃たれたのを通報したのも阿部だが、阿部が見た時にはもう撃たれていて犯人は見ておらず、長谷川はその後自分の銃を撃ったと証言。
- 茶畑を訪ね、「長谷川は自殺だったのでは?」と聞く。トカレフに付着していた糸は警察官の制服に使われている糸で、「長谷川は即死にならない腹部をトカレフで撃った後制服で指紋を拭き、硝煙反応をごまかすため自分の銃を撃った」と考えるとつじつまが合う、理由は「梅乃を死なせてしまったのは長谷川」、謝罪をせずに死を選んだのは隠蔽を命じられたため、と推理をぶつけ、長谷川が梅乃の遺族に宛てた手紙を見せると、茶畑は「長谷川は遺族に詫びたいと苦しんでいたが地域部長から逃亡した阿部のせいにしろと命じられた、自分にはどうにもできない」と認める。
- 亀山が「真実を公表させる」と言い、右京は「長谷川が死ぬほど苦しんで隠した真実、それを明らかにするのならこちらにもそれ相応の覚悟が必要、その覚悟があるか」と問うと亀山はうなずく。
- 十河(地域部長)に話をしに行くが「全て君らの推測」と否定される。
- 亀山は美和子に記事を書かせるが、「警察の意にそぐわないものを記事にできない」と上司に却下される。
- 大河内は右京に拳銃の押収リストを渡す。
- 右京は小野田と会い、「木場署が押収したトカレフが1つ紛失、長谷川を撃ったのと一致したら大変、このままにしたらいつか沸騰する、それにふたをすれば吹きこぼれるかもしれない」と告げる。
- 小野田は内村に公表するよう命じ、内村が記者会見を行い十河の懲戒処分と長谷川の死因が自殺であったことなどを発表。
阿部貴三郎(武野功雄)は相棒~警視庁ふたりだけの特命係で登場。
感想/気になる点など
- 亀山は「一課にいたころ、長谷川さんの管轄では何度も力になってもらいました。病気で奥さんが亡くされたその日も長谷川さんは現場で俺たちと捜査してて」と言って、白井留美は「早くに奥様を亡くされてて」と言った。「早くに」っていつ?
- 長谷川の誕生日は昭和25年7月ってなってるけど、弔辞では「昭和40年、新任者として城北署に来た」って言ってる。当時は中学も卒業せずに警察官ってなれたの?
キャスト
水谷豊:杉下右京
寺脇康文:亀山薫
鈴木砂羽:奥寺美和子
高樹沙耶(益戸育江):宮部たまき
川原和久:伊丹憲一
大谷亮介:三浦信輔
山西惇:角田六郎
六角精児:米沢守
神保悟志:大河内春樹
山中たかシ(山中崇史):芹沢慶二
片桐竜次:内村完爾
小野了:中園照生
江藤潤:長谷川修(木場署警察官)
鶴田忍:十河輝久(警視庁地域部長)
武野功雄:阿部貴三郎
阿南健治:大久保康雄(帝都新聞キャップ)
山崎清介:茶畑幸弘(木場署地域課長)
吉田朝(ヨシダ朝):山岸(警視庁広報課長)
長谷部香苗:白井留美
志水正義:大木長十郎
山本大介:岸直己(白井梅乃死亡事件の目撃者)
久保田龍吉:小松真琴
披岸喜美子:白井梅乃
小谷公一郎:近藤(記者)
中脇樹人:岡(記者)
岸部一徳:小野田公顕
主な複数回出演者
- 阿部貴三郎(武野功雄)は相棒~警視庁ふたりだけの特命係で登場。
- 大久保康雄(阿南健治)は相棒3 第11話「ありふれた殺人」で登場。
- 山岸(吉田朝)は相棒2 第18話「ピルイーター」で登場。
ロケ地
劇中の場所 | 撮影場所 |
---|---|
警視庁 会議室 | 川崎マリエン 第1会議室[HP] |
亀山が美和子と話をした公園 | 日比谷公園[地図] |
警視庁前の道 | 警視庁前の道[地図] |
木場署(外観、屋上) | 臨床福祉専門学校(放送時は違う?)[地図] |
木場署(部屋) | 東映東京撮影所 本館 1階 守衛所側の奥の部屋[地図] |
木場署に行く前後に通った場所 | しおかぜ橋(近くの道)[地図] |
美和子が白井留美と話をした店 | 日比谷茶廊[HP]<日比谷公園> |
阿部を逮捕? 任意同行?した場所 | 中野5丁目の道(ワールド会館前)[地図] |
警視庁 地域部長室 | 川崎マリエン 第6会議室[HP] |
警視庁 廊下 | 川崎マリエン 交流棟の廊下[HP] |
警視庁 記者会見を行った部屋 | 川崎マリエン 研修室[HP] |
<撮影場所ごとのまとめ>
川崎マリエン[HP][当ブログの記事]:警視庁 会議室、地域部長室、廊下、記者会見を行った部屋
日比谷公園[当ブログの記事]:亀山が美和子と話をした公園
警視庁前の道:警視庁前の道
臨床福祉専門学校(放送時は違う?):木場署(外観、屋上)
東映東京撮影所[当ブログの記事]:木場署(部屋)
しおかぜ橋(近くの道):木場署に行く前後に通った場所
日比谷茶廊(日比谷サロー)[HP][当ブログの記事]<日比谷公園>:美和子が白井留美と話をした店
中野5丁目の道(ワールド会館前):阿部を逮捕? 任意同行?した場所
コメント