放送日:2013年3月13日
あらすじ
公式
右京(水谷豊)が「花の里」へと向かうと、店の前で自らを「家出少女」と名乗る小学校低学年くらいの女の子と出会う。右京は享を呼び出し少女を自宅まで送ることに。少女は自宅マンション近くで降りると、いつの間にかオートロックで施錠されているマンションのエントランスの中へ。
苦笑しながらマンションを出てふと見ると、右京はマンションの目の前にある不審な一軒家を見つける。近隣の聞き込みで江美子(左時枝)という卓球のコーチをしているしっかり者の老婆が一人で住んでいることがわかるが、しっかり者の老婆が鍵もかけずに外出するだろうか。
そのころ、ある夫婦から12歳の誕生日を迎える息子の隼人(加藤清史郎)が家に戻らない、と交番に通報が入る。夫は財務省に勤務する官僚・鷲尾武弘(古川悦史)。12歳の誕生日にしては、派手なパーティーの準備がされていた。武弘・美鈴(古村比呂)夫妻から話を聞いた巡査たちは、12歳にもなってこんなに派手な誕生祝いをしてもらうような家庭なのだから、過保護が災いしたのでは、と陰口をたたく。
一方、伊丹(川原和久)ら捜査一課は、強盗殺人容疑で指名手配されている大場(榊英雄)をかくまっていた恋人・咲子(中村真知子)の自宅へ。が、大場は咲子に追い出され、すでにどこかへと逃げた後だった。やけになって他人を巻き込むのではないか、と心配する咲子だったが…。
老婆・江美子の失踪と、少年・隼人の行方不明、そして強盗殺人容疑者の逃走…。一見、無関係な3つの事件の関連とは? その不可思議な結末とは!?
ゲスト: 加藤清史郎 左時枝 榊英雄
ネタバレあり
- 右京は峯秋に呼び出され、お菓子をもらい「適当に処分してくれ」と言われる。その日は峯秋の誕生日でもらったとのこと。右京は念のため「今日が誕生日であることを忘れているであろうご子息に思い出してもらいたいわけでは」と言うと峯秋は「ない」と即答。
- 特命係に米沢が来て、カイトにおもむろにクリームを食べさせる。激マズだが、バイクにひき逃げされて死んだずぶぬれの男の唯一の所持品だという。
- 右京が花の里に行くと、店の前に家出少女が。そこでカイトを呼び出し、一緒に送ることに。「峯秋からもらった」とお菓子の話をすると、少女は「杉下さんに誘ってもらいたかったんですよ。そういうところがわからないと出世しませんよ」と説教。カイトのことも「本当はあなたの役目、ひどい息子」と責める。
- 少女は自宅マンションの近くに着くと、「警察の人に送ってもらったとわかったらお母さんがもっと激怒するから」と車を降りて走る。右京とカイトも追うが、すでにマンションのオートロックの内側におり、姿を消す。マンションを後にしようとしたが、右京は向かいの家の様子がおかしいことに気付く。聞き込みで瀬田というしっかり者の老婆が一人で住んでいることがわかるが、小学校高学年ぐらいの男児の靴が玄関に残されており、車もないことから何者かに連れ去られたのではないかと推理。
- さらに調べて、右京は冷蔵庫にクリームを発見。それをカイトに食べさせると、カイトは米沢に食べさせられたものと同じと気付く。米沢からひき逃げがあった場所について聞く。
- 現場に行って目撃者に話を聞く。そこに米沢から、ひき逃げの被害者は強盗殺人事件で指名手配されていた大場と判明したと連絡。そこで右京は米沢に頼み、内村に「大場が現在進行しているかもしれない事件に関与している可能性がある」と捜索を進言してもらうが聞き入れられず。
- ひき逃げ犯が出頭。
- 右京とカイトは近くを探し、瀬田の車を発見。車の中に隼人のランドセルがあり、捜索願が出されていないか角田に調べてもらう。
- 隼人はその日が12歳の誕生日(医者から「遺伝病の可能性があるが12歳までに発症しなければ大丈夫だろう」と言われていた)で、瀬田に頼んで母親へのプレゼントとしてクリームを作っていた。そこに女から出ていくよう言われた大場(昔瀬田に卓球を教わった)が現れ、瀬田は通報しようとするが阻止され、絞殺される。
- 大場は隼人に手伝わせて瀬田を車に載せ、隼人も一緒に山奥へ。そこで隼人に死体を埋めるための穴を掘らせていたが、隼人が両親宛てに書いた手紙を読み、心が動き、「俺に会ったことを誰にも言わないか?」と隼人に聞いたところに仮死状態から蘇生した瀬田が現れて大場を石で殴り、隼人もシャベルで殴る。2人で逃げようとするが瀬田は足をくじき、隼人だけ逃がす。大場は瀬田を殺そうとしたところ、瀬田が大場の小さい頃の話をしたものの、大場はシャベルを振り上げる。
- 山の中を探し、隼人が書いた手紙を発見。さらに探し、瀬田は見つけたものの隼人はおらず。
- 右京とカイトは隼人を探すが見つからない。カイトは「隼人はもう(殺されているんじゃ?)」と言うが、右京は「でも大場は瀬田を殺していない」と諦めない。その頃、ひき逃げ犯の取り調べで、大場が「エーイチ」と言っていたことを話す。それを聞き、「A1」のバンガローに行くと隼人が心肺停止状態で横たわっていた(隼人は逃げている最中にクリームを落としてしまい、拾おうとして川に落ちた。大場はクリームを拾い、隼人を助けてバンガローに運んだ後、通りがかったバイクに助けを求めるため飛び出したがひかれて死んだ)。
- 隼人の母親は、隼人の死んだ姉の写真を取り出し「隼人を守ってあげて」と祈る(写真を見ると家出少女)。
- 心臓マッサージとAEDで隼人は蘇生。
- 隼人の手紙の内容は
お父さん、お母さん、今日は僕の誕生日です。
だから、僕おめでとう。でも、本当におめでとうなのはお父さんとお母さんです。
特にお母さんは毎日毎日、僕のために健康にいい食事を作ってくれました。
手作り野菜ジュースも作ってくれました。
僕が12歳まで生きられないかもしれなかったからです。
僕は知ってるよ。僕もお姉ちゃんと同じ病気になるかもしれなかったこと。
だからお母さんにプレゼントです。
卓球クラブの臨時コーチの瀬田先生に作り方を教えてもらった、
ハチミツ入りの手作りクリームです。
これを塗ればあかぎれもすぐに治るそうです。
お父さんとお母さんのおかげで僕は今日も元気です。とても健康です。
もう心配はいらないよ。
今日は、僕の12歳の誕生日。
お父さん、お母さん、おめでとう。
- そこまでの隼人、瀬田、大場の動き
感想/気になる点など
- 8年前の回想シーンで、両親が見ていることに気付いて子どもが右手を振るけど、窓に映った姿も右手を振っている。窓に映って反射したことにするなら、反転させなきゃダメでしょ。
- 瀬田が110番にかけて一度はつながったのに大場が切ったように見えるけど、通報の途中で切れた場合は警察は様子を見に来るものじゃないの? 「もしもし、警察ですか? あのですね、指名手配犯の……え?」と言っているということは、さすがに最初から通報できていなかった、と考えるのは難しいと思うんだけど。
追記
キャスト
水谷豊:杉下右京
成宮寛貴:甲斐享
鈴木杏樹:月本幸子
川原和久:伊丹憲一
大谷亮介:三浦信輔
山中崇史(山中たかシ):芹沢慶二
山西惇:角田六郎
六角精児:米沢守
片桐竜次:内村完爾
小野了:中園照生
加藤清史郎:鷲尾隼人
榊英雄:大場三郎(強盗殺害容疑の指名手配犯)
古村比呂:鷲尾美鈴(隼人の母)
古川悦史:鷲尾武弘(隼人の父)
中山凛香:家出少女(隼人の姉)
浜近高徳:千葉巡査長
德秀樹(徳秀樹):成田(巡査)
中村真知子:咲子(大場三郎をかくまってた女)
志水正義:大木長十郎
久保田龍吉:小松真琴
滝裕二郎:ひき逃げ事故の目撃者
加門良:医師
宇宙:吉井啓太(ひき逃げ犯)
八木岱士:吉井啓太(ひき逃げ犯)の父親
関根航:小学生
加藤憲史郎:鷲尾隼人(8年前)
左時枝:瀬田江美子(卓球の臨時コーチ)
石坂浩二:甲斐峯秋
主な複数回出演者
- 榊英雄は秋山正則役で相棒3 第12話「予告殺人」に出演。
- 浜近高徳は特殊班刑事役で相棒2 第13話「神隠し」、捜査員役で相棒7 第8話「レベル4~前編」、真野(緑川署刑事)役で相棒8 第11話「願い」に出演。
- 德秀樹は名義屋役で相棒9 第8話「ボーダーライン」に出演。
- 加門良は北海道警刑事役で相棒6 第10話「寝台特急カシオペア殺人事件!上野~札幌1200kmを走る豪華密室!犯人はこの中にいる!!」に出演。
ロケ地
劇中の場所 | 撮影場所 |
---|---|
警察庁 次長室 | 川崎マリエン 第7会議室[HP] |
花の里前の階段 | 福吉坂[地図] |
右京とカイトが家出少女を乗せて通った道 | 十二社通り[地図] |
右京とカイトが家出少女を乗せて通った道 | 南通り(新宿)[地図] |
鷲尾隼人が瀬田の家に行く時にバスを降りた場所 | 東京外環自動車道沿いの道(中山歯科クリニック前)[地図] |
咲子の住んでいるアパート | 新宿区のアパート1118 |
大場三郎が山の中に向かう途中で通った道 | 青梅街道(川井交差点の少し南西を川井交差点から離れる方向へ進)[地図] |
大場三郎が山の中に向かう途中で通った道 | 奥多摩大橋(多摩川)(青梅街道を川井交差点で曲がって川井キャンプ場方面)[地図] |
霊安室 | 和光市役所[HP] |
警視庁 刑事部長室 | 川崎マリエン 第6会議室[HP] |
吉井啓太が出頭した警察署入り口 | 和光市役所[HP] |
<撮影場所ごとのまとめ>
川崎マリエン[HP][当ブログの記事]:警察庁(次長室)、警視庁(刑事部長室)
福吉坂:花の里前の階段
十二社通り:右京とカイトが家出少女を乗せて通った道
南通り(新宿):右京とカイトが家出少女を乗せて通った道
東京外環自動車道沿いの道(練馬区、中山歯科クリニック前):鷲尾隼人が瀬田の家に行く時にバスを降りた場所
新宿区のアパート1118:咲子の住んでいるアパート
青梅街道(川井交差点の少し南西を川井交差点から離れる方向へ進):大場三郎が山の中に向かう途中で通った道
奥多摩大橋(青梅街道を川井交差点で曲がって川井キャンプ場方面):大場三郎が山の中に向かう途中で通った道
和光市役所:霊安室、吉井啓太が出頭した警察署入り口
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