放送日:2013年10月23日
あらすじ
公式
会社員・大倉(山本剛史)の遺体が自宅アパートで発見された。遺体のそばの壁には、血で「a drink」の文字を丸で囲うメッセージのようなものが。被害者が遺したダイイング・メッセージなのか? 右京(水谷豊)は、さっそく享(成宮寛貴)と捜査を開始。
現場の大倉の部屋へ来てみると、数学関係の本がズラリ。どうやら大倉は数学を趣味にしていたようだ。だととすると、ダイイング・メッセージも数学に関係したものなのだろうか?
また大倉は数学の7つの未解決問題の一つで100年間も解けなかったファーガスの定理を研究していたことがわかった。しかし、そのファーガスの定理は、最近になって数学者の肥後教授(岡田義徳)が証明に成功したと話題になったばかり。右京と享はさっそく肥後教授のもとへと向かう。
ダイイング・メッセージは何を意味するのか?右京と享は事件の難問を解くことができるのか?!ゲスト:岡田義徳、山本剛史
ネタバレあり
- 会社員・大倉の遺体が自宅アパートで発見された。遺体のそばの壁には、血で「a drink」の文字を丸で囲うメッセージのようなものが。米沢がそれを右京に伝え、右京とカイトは捜査に乗り出す。
- 大倉の部屋へ行くと、数学関係の本が並ぶ。大倉はファーガスの定理(数学の七つの未解決問題の一つで100年間も解けなかった難問)の研究をしていたが、数学者の肥後教授が証明に成功したと話題になっており、肥後と大倉は大学で同じ研究室にいたため話を聞きに行く。
- 肥後に話を聞くと、「肥後が犯人」と仮定し、「肥後が大倉の研究成果を盗んで発表したという動機で大倉を殺す必要などない」と「背理法」で否定。
- 肥後と大倉がいた研究室の教授に話を聞き、大倉が学生時代に素数理論を発表したことなどを知る。
- 肥後の助手から、かつて肥後はリーマン予想の研究で失敗して3年間休職していたことを聞く。
- 捜査一課では大倉と接触していた女が趙美麗という東国(東亜民主共和国)の外交官と判明したところで内村から止められたため、その情報を右京らに渡す。
- 趙美麗に話を聞くが「大倉には研究の支援を申し出ただけ」と言われる。
- 右京は、大倉が学生時代に発表した素数の理論を見て東国は大倉に何か依頼をしたが、肥後がかつて研究して失敗していたリーマン予想は素数に関わるもので、素数という共通点を見いだし、東国からの依頼は暗号解析だろうと推測(素数が暗号に使われているため)。
- 肥後に「大倉が東国から素数を使った暗号を解読するためのアルゴリズムの製作を依頼されていた、肥後は素数の謎そのものを解き明かしたのではないか、肥後がファーガスの定理の証明に成功したことから大倉は肥後がリーマン予想の証明に成功していたと確信して肥後の家からファイルを盗み、肥後はそれを取り返しに大倉のところへ行って殺したのではないか」と詰め寄るも肥後は否定。そこで右京は「ある人に解いてもらった」と大倉のダイイングメッセージの話をする。実は幸子に頼んで肥後宛てに手紙を書いて解いてもらったのだが、「丸」は「円周率」を表し、英語での円周率の覚え方に「How I want a drink, alcoholic of course」というものがあるので「a drink」というのは「15」という解答。それに対して右京は、日本語では「妻子肥後の国」という覚え方があり、「a drink(15)」に該当するのは「肥後」ということで「犯人は肥後」と説明し、肥後は「あんなものを発表してしまえばこの世界はたちまち危機に瀕してしまう、ああするしかなかった」と認め、ファイルは庭で燃やしていた。
感想/気になる点など
はっきり言って、まいった。数学とか少しは自信あったんだけど、自分のまったくの知識のなさに……
個人的に理解できなかった点は、なぜ肥後は「ファーガスの定理」のファイルを持ち去ったのか。リーマン予想や素数の謎に関するものだけ持っていけばよかったんじゃないの? ファーガスの定理が自分との大きな接点だから? 逆に、右京のレーダーに反応する結果になったわけだけど。
カイトが「大倉が東国から素数を使った暗号を解読するためのアルゴリズムの製作を依頼されていた」って言うんだけど、ただの推測でしょ? どうしてそんな断言しちゃうわけ?
それにしても、東国って悪役だよね。仮想……などと言うのはやめとくか。
あと、やっぱり今回も鈴木杏樹かわいかった。
で、いくつか疑問点など。
- 殺される前日、10月16日はもろに平日だけど、結婚式ってやるもんかね? やらないこともないだろうけど……大倉も仕事は社史編纂で外回りってこともないだろうし、有給使ったの? かと思えば、事件発生から3日後、19日は土曜日に出版社に行けば普通に仕事してる感じだし、大学に行けば学生がいっぱいいる。もちろん、土曜日に出勤してる人や大学に行く人もいるだろうけど、もっと少ないんじゃない? いつものことだけど、曜日感覚おかしいよ。
- 肥後は97年に大学を卒業し、修士、博士で5年として大学院修了が2002年。今年の春まで3年間休職してたってことは、今年教授になったということは考えにくく、休職前には教授になっていたと思われる。大学院を出て、たった8年で教授になれるもの?
- 大倉が素数理論を書いたのは学生の時で、英語の論文が載ってるのも97年のもの。それを、右京は「15年前、大倉さんが発表したのは素数に関する理論です」と言った。台本がおかしいのかもしれないけどさ、それくらいのこと気付かないの? それとも、もしかしてこれは2012年の話なの?
- 特命の部屋の時計、1時21分で止まってた?
キャスト
水谷豊:杉下右京
成宮寛貴:甲斐享
鈴木杏樹:月本幸子
川原和久:伊丹憲一
山中崇史(山中たかシ):芹沢慶二
山西惇:角田六郎
六角精児:米沢守
片桐竜次:内村完爾
小野了:中園照生
岡田義徳:肥後一二三(宮都大学 数学教授)
山本剛史:大倉浩一(電機メーカー)
坂田麻衣:西野恭子(宮都大学理学部数学科 肥後研究室助手)
花王おさむ:加藤(教授)
島岡安芸和:課長(大倉の上司)
浜崎茜:趙美麗(東国大使館)
荒木誠:門下出版(「数学ファン」の出版社)社員
志水正義:大木長十郎
久保田龍吉:小松真琴
立石由衣:加代子(大倉の同僚)
有坂亜里紗:恵美(大倉の同僚)
主な複数回出演者
- 花王おさむは竹内(山部の身元引受人)役で相棒8 第9話「仮釈放」に出演。
- 荒木誠は所轄の刑事役で相棒5 第11話「バベルの塔~史上最悪のカウントダウン!爆破予告ホテルの罠」、係官役で相棒9 第6話「暴発」に出演。
ロケ地
劇中の場所 | 撮影場所 |
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ロイヤルホテル(大倉浩一が目撃されたホテル) | ホテル椿山荘東京[HP] |
宮都大学 | 東洋学園大学 流山キャンパス[HP] |
門下出版 | 報知新聞社(東京本社)[地図] |
帝都大学(外観のみ?) | 目白大学[HP] |
肥後宅 | スタジオプレステージ 哲学堂スタジオ |
東国大使館 外観 | Q.E.D.CLUB(使い回し)[HP] |
趙美麗の住んでいるマンション | 中央区のマンション1202 |
<撮影場所ごとのまとめ>
ホテル椿山荘東京[HP]:ロイヤルホテル(大倉浩一が目撃されたホテル)
東洋学園大学(流山キャンパス)[HP]:宮都大学
報知新聞社(東京本社):門下出版
目白大学[HP]:帝都大学(外観のみ?)
スタジオプレステージ 哲学堂スタジオ:肥後宅
Q.E.D. CLUB(使い回し)[HP]:東国大使館 外観
中央区のマンション1202:趙美麗の住んでいるマンション
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