放送日:2015年1月21日
あらすじ
公式
公園でホームレスと見られる男性の死体が発見された。前夜、付近で若者たちが騒いでいたという情報があり、捜査一課は不良グループによるホームレス襲撃事件と目測を立てるが、右京(水谷豊)は、遺体の状況から身元を見抜く。男性は、池本(長谷川公彦)という私立大学の生物学教授で、研究のための虫を採取していたらしい。池本の研究室を訪れた右京と享(成宮寛貴)は、そこで彼の研究とは無関係の本の山を目にする。助教によると、それらの本は読みもしないのに借りてこさせていたらしく、「図書館で大発見をした」などとも言っていたらしい。そんな中、右京と享は、大学の一角で女子大生が大声をあげながら大勢の前で服を脱ぐ、不可解な行動を目の当たりにする。騒ぎはすぐ収まったものの、不審に思った右京たちが彼女を問い詰めるとパフォーマンスをせざるをえなかった驚くべき理由が明らかに!教授殺害事件との関連は!? そして真犯人は誰なのか?
孤高の生物学者は誰に、なぜ殺されたのか?
彼が口にしていたという図書館での“大発見”とは?
複雑に入り組んだ事件の真相を、特命係が解き明かす!ゲスト:早織 長谷川公彦 内田滋 中林大樹
ネタバレあり
- 公園でホームレスと見られる男性の死体が発見された。前夜、付近で若者たちが騒いでいたという情報があり、捜査一課は不良グループによるホームレス襲撃事件と目測を立てるが、右京は、遺体のペンだこから「著名な作家か大学の教授」と推理し、衣服に協和堂大学の校章があったことから問い合わせると、池本という教授と確認。
- 池本の研究室を訪れると、彼の研究とは無関係の本の山を目にする。助教によると、それらの本は読みもしないのに図書館から借りてこさせていたらしく、「図書館で大発見をした」などとも言っていたとのこと。
- 構内を歩いていると、久我沢舞という学生が大声を上げながら大勢の前で服を脱ぐ、不可解な行動を目の当たりにする。騒ぎはすぐ収まったものの、他にも「二股をかけていた」と叫んだ男がいたと聞き話を聞くと、「以前ブログにアップした、バイト先でふざけた画像を拡散すると脅されて従った、池本が殺された日に『公園で寮のごみ箱と灰皿をぶちまけろ』と言われてやった」とのこと。舞にも話を聞くと、やはり画像を拡散すると脅され、池本が殺された日に公園でジュースをまいて瓶を割れという指示もあったという。
- ネットの専門家なら身元がわからないようにメールを送ることなどが可能なこと、池本が新しい学科の設置に反対していたことなどから吉野(ソーシャルコミュニケーション学が専門の非常勤講師)に目を付ける。吉野は叫んだ男は「教室で」と言っていたが実際には校庭で叫んだことから、吉野が指示したのではないか、令状を取って調べればわかると迫ると、「学生を脅して授業の実例になるような行動をさせたのは認めるがこの講義の重要性をわかってほしかったから」と脅したことは認めるが公園に行くよう指示は出していないとのこと。
- カイトが「捜査を攪乱するにしてもやりすぎ」と疑問を口にすると、右京は「何か証拠を隠すために騒ぎを起こしたのではないか」と押収した証拠を調べさせる。
- 事件後に公園から姿をくらましていたホームレスのミツオを捜査一課が拘束。事情聴取をするが、「当日は公園で若者が騒いでおり、ホームレスが襲われる事件もあったので怖くなって逃げた」という。
- 右京はミツオを「見たことがある」と調べると、大学在学中に株で成功して大学も辞めた人物と判明。ミツオに話を聞くと、「池本に頼まれて大学のファンド運用報告書を見ると損失が出ていて補填もしていることを突き止めて伝えた、その後聞いたら池本は『大学が知性を流出させている』と言っていた」という。池本が「大発見」と言っていたことについて聞くと、図書館の貴重な資料が収納されている場所に連れていってくれた時に大発見したと言っていたが内容は聞いていないとのこと。
- 右京とカイトは図書館に行き、所蔵されている本が学術的にも金銭的にも価値があることを確認。右京は目録にあるが箱だけで中身がなくなっている物があることを発見。そこで池本が借りていた本を見つけ、池本が「これは道しるべ」と言っていたことを思い出し、その本の場所に印を付けると、直線に並ぶ。その先にある箱を見ると「夏目漱石の生徒の書簡」とあるが、中身はない。そこで、中身がなくなっている物を古美術商を片っ端から当たって探すよう伊丹に頼む。
- 理事長から買い取ったという古美術商を見つけ、生徒の書簡を見ると「月がきれいですね」と書いてあるのを発見。
- 証拠から割れた眼鏡のレンズが見つかり、指紋も検出され、池本の血液も付着していたとのこと。また、押収した吉野のパソコンにあった学生の羽目を外した写真を見て右京は何か確認。
- 伊丹らは理事長の取り調べを行い、「池本に資料の処分を指摘され『よりによってなぜあの資料を』と言っていた」と証言。そこに右京が入ってきて「月がきれいですね」と言うが理事長は理解できず。
- 舞に会い、吉野が持っていた画像では眼鏡を掛けていたこと、見つかった眼鏡のレンズの破片には指紋が付いていること、あの日公園で舞を見た人はいないことなどを指摘し、「あなたが池本を殺したんですね?」と聞くと、「池本は資料が理事長によって売られていることに気付いた、売られたのは主に日本文学の資料で日本文学科の教授は誰も気付いておらず教授会で話題になれば日本文学科が廃止になるかもしれないと思い教授会の前日に池本に会いに公園に行ったら『君の未来の希望は絶たれた、明日教授会で話す』と言われてカッとなって殺した」と認める。それに対して右京は「漱石が『I Love You』を『月がきれいですね』と訳した」という逸話を話し、舞は「それは伝説で裏付ける資料はない」と否定するが、右京は漱石の教え子が漱石に宛てたはがきを見せ、「『月がきれいですね』という言葉を使ってみた」という記述があり、これが池本の言っていた大発見だがこれを見つけるべきは自分ではないと考えて舞に本を借りてこさせてはがきの入った箱に誘導しようとしていたことを説明。「君の未来の希望が絶たれたというのははがきが売られたことを嘆く言葉だったのだろう」と言うと、舞は崩れ落ちる。
感想/気になる点など
- 図書館でしゃべりすぎだろ。特に、伊丹とのやりとりと、伊丹に対しての「片っ端からですよ」。
- 「どの古美術商に売ったか」なんて、当日すぐにわかるものなの?
- 鑑識で「眼鏡のレンズの破片」を見た時、上から見た時と下からの映像になった時とでレンズの位置が違う。
- カイトが見せた「眼鏡のレンズの破片」の写真、表面に血液が付いていないように見えるけど、拭き取ったの?
- 久我沢舞がミツオを池本と見間違えるけど、右京やカイトが近付いてもなかなかはっきり見えてなかったのに、見間違えた時はそこそこ距離があったのにはっきりと見えたの?
キャスト
水谷豊:杉下右京
成宮寛貴:甲斐享
鈴木杏樹:月本幸子
真飛聖:笛吹悦子
川原和久:伊丹憲一
山中崇史(山中たかシ):芹沢慶二
山西惇:角田六郎
六角精児:米沢守
早織:久我沢舞(協和堂大学文学部日本文学科3年)
長谷川公彦:池本正(協和堂大学理学部生物学科教授)
内田滋:ミツオ(ホームレス)
中林大樹:吉野慶介(協和堂大学非常勤講師)
伴大介:笹沼隆文(協和堂大学理事長)
松坂早苗:水田理恵子(協和堂大学理学部生物学科助教)
山﨑将平:中村(協和堂大学、みんなの前で二股かけていたと叫んだ学生)
志水正義:大木長十郎
久保田龍吉:小松真琴
白石有馬:公園で騒いでた学生の1人(バットを持って走っていた男)
河野景子:柱山公園の近所の住人
仁科咲姫:右京とすれ違いながら話をする学生
江見ひかる:久我沢舞の友達
主な複数回出演者
- 長谷川公彦は堂島丈一役で相棒4 第17話「告発の行方」に出演。
ロケ地
劇中の場所 | 撮影場所 |
---|---|
飛鳥橋公園 | 野田市総合公園[HP][地図] |
協和堂大学 | 宇都宮大学[HP] |
協和堂大学 図書館 | 千葉県立中央図書館[HP] |
協和堂大学の美術品などを買い取った美術商 | 美術商 清水本店[地図] |
<撮影場所ごとのまとめ>
野田市総合公園[HP]:飛鳥橋公園
宇都宮大学[HP]:協和堂大学
千葉県立中央図書館[HP]:協和堂大学 図書館
美術商 清水本店:協和堂大学の美術品などを買い取った美術商
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